退職の意思表示は、いきなり「今月いっぱいで辞めさせていただきます!」という形ではあまりにも唐突すぎます。
円満退社するなら、業務の引継ぎや会社側の人員補充なども考えて、少なくとも1ヶ月半から2ヶ月前には意思表示をしておくのが一般的です。
まず上司や社長に相談の形で切り出すのがポイントです。先に職場の同僚に話すべきではありません。
また、板金塗装業界は狭い業界です。社長や同僚といつ、どこで、どのようなご縁があるかもしれません。
ですから退職の意思表示は、「会社の都合も考慮しますから、退職させてください」というような気配りも忘れずに。「立つ鳥跡を濁さず」を心掛けましょう。
また、転職を決意したら、お金の試算も大切です。転職先が決まっていればそれほど問題はありませんが、そうでなければ、失業期間中の生活費、社宅にいるなら引越し費用など、転職に伴ってある程度の出費を覚悟しなければなりません。
自己都合退職なら、失業給付を手にするまで、最低でも約4ヶ月はかかるので、貯蓄額や退職金の額などをある程度試算して、退職後に困らないよう手を打っておきましょう。
退職を決意するからには、会社や自分の現状に対し何らかの不満もあるでしょう。だからといって不平不満を洗いざらい話してしまうのは、好ましくありません。
現実には完璧な円満退社というのは難しいことかもしれませんが、決して感情的にならず、不平不満を述べるのは極力避けましょう。
「もうすぐ辞めるのだから」という投げやりで、やる気の無い態度は社会人として絶対に禁物です。
退職するその日まで、今の会社の一員であるということをきちんと自覚し、後を引き継ぐ人や会社が困らないように、責任感を持って仕事をしましょう。
<会社に返却するもの>
<会社から受け取るもの>
<その他>
<退職後>
<作成例>
<ポイント>
■用紙、筆記具 白地の縦書きの便せんに、黒インクの万年筆かサインペンで書く
■表題 必ず「退職願」とし、1行目のほぼ中央に書く
■書き出し 本文の書き出しは「私事」あるいは「私儀」。表題から1行あけた次の行のいちばん下に書く
■退職理由 「一身上の都合」とだけ記入
■退職日 上司と相談して決めた日付を記入
■届け出年月日 退職願を書いている日ではなく、退職願を提出する日付を書く
■署名、押印 所属部署と名前を書き、その下に押印
■あて名 あて名は社長名。自分の名前の位置は社長の名前より下にする
■封筒 白地の縦長の封筒を使用。表の中央に「退職願」、裏には部署名と氏名を書く